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如何に「パッケージデザイン」を護るか
特許庁審査業務部意匠課・課長 川崎芳孝
今回が、最後の寄稿となります。
そこで、改めて「パッケージデザイン」を取り巻く権利を眺め、如何にして「パッケージデザイン」を護ることができるか、考えてみましょう。「パッケージデザイン」を護る権利として意匠権と著作権については、これまで簡単ですがご紹介させていただきました。
そこで、最後に特許権と商標権についてご紹介したいと思います。
★ 次の事例をご覧ください。

特許というと研究にとても費用と時間のかかる、例えば、遺伝子工学やバイオ、薬品などが主な対象と思われがちですが、この事例のように特許権で「パッケージデザイン」を護ることもできます。
このプラスチックボトルは、原材料を少なくして肉厚を薄くし、廃棄時の潰しやすさの効果を狙ったものですが、同時にボトルの強度を増すために胴中央部のくびれ部を機能的に工夫した点について特許出願をしたということです。一方で、胴中央部のくびれ部は、形状としても特徴があるため、部分意匠出願され、意匠出願日から約5月で登録査定を受けています。
★ 次に、商標権、特に立体商標について、ご紹介いたします。次の事例をご覧ください。
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このボトルは、特許庁では、当初立体商標とは認めず、それを不服とした出願人が知財高裁へ出訴(平成19年(行ケ)第10215号)し、結果出願人が勝訴して立体商標と認められたものです。日本コカ・コーラ株式会社ホームページ掲載の2008年5月29日ニュースリリースによれば、「今回の判決は、日本において、文字や図形が付されていない容器について立体商標登録を初めて認めるもの」だそうです。
そして、「日本においても、日本上陸(1956年)以来、コンツアーボトル入りコカ・コーラは継続して販売されており、今日も非常に多くの皆様にご愛顧を頂いております。また、テレビコマーシャルをはじめとする各種広告にほぼ必ず登場し、コカ・コーラと言えば、「あの特別な形のくびれたボトル」と思い出して頂ける存在になっております。コンツアーボトルの形状は、不正競争防止法に基づき保護される対象であり、第三者がコカ・コーラ社の許可なく模倣することが許されるものではありません。」とのことです。この記載から判断すると、裁判で立体商標として認められたのは、日本コカ・コーラ株式会社が、約50年以上にわたり模倣品を日本国内の市場から排除するとともに、その形状を広く認識させるために宣伝に費用と時間をかけた企業努力の賜物といえるでしょう。
「パッケージデザイン」は、この事例のように企業努力によっては、半永久権とも言われる商標権により護ることもできるのです。 |
以上、今回を含めて5回にわたり、「パッケージデザイン」を中心に、個人的見解を交えて様々な権利についてお話してきました。
パッケージデザイナーの方々、そして、実際に製品化する企業の方々にとって、世の中には「パッケージデザイン」を護るツールがたくさんあることを知っていただけたならば幸いです。そして、私の寄稿が、今後の皆さんのビジネスに少しでもお役に立つことを願っています。また、5回にわたり、私の寄稿を採用していただいたJPDA権利保護委員会丸山和子委員長、そして、時田秀久担当理事には心よりお礼を申し上げます。
最後に、社団法人日本パッケージデザイン協会の益々のご発展と会員の皆様の益々のご活躍をお祈りしております。
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