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  JPDA権利保護委員会
Vol.8「特許庁意匠課 見学ツアー」 2010年2月25日 委員長 丸山和子
担当理事 時田秀久

  今回は2月上旬に行われました意匠課見学会(参加者からのレポートも掲載させていただきました。)と、
D-8デザイン保護研究会の審議進行中の「創作物マーク」についての経過報告です。
 


活動報告:A
  特許庁意匠課見学ツアー

2月3日(水)参加者は2名欠席で11名+委員2名の13名で実施。
13:45 特許庁1階フロアー集合(13:30から受付開始)
13:50 エレベーターで7階審査業務部意匠課フロアーへ。意匠課内通路を通り講義会場の会議室入室
14:00 テキストによる「意匠制度の概要」講義 講師:尾曲企画調査係長
14:30 会議室から審査業務フロアーへ移動してデモンストレーションブース入室
  ■実際の審査用端末を使用して審査の内容の紹介
■税関で差止められた模倣品など展示物の説明
■特許庁HPからの意匠に関する情報の検索方法の説明
■IPDL(特許電子図書館)を用いた意匠広報の検索方法の説明
15:15 再び会議室に戻って質疑応答
16:00 予定時間を30分程超過して終了。エレベーターで1階に戻り解散


2月9日(火)
参加者は2名欠席+委員3名の14名で実施。

内容構成・所用時間は、ほぼ3日と同様で行われた。講師:淺野企画調査班長

配布資料 ・「意匠制度の概要」(今回の為にJPDA用に作成頂きました)
・「意匠登録出願等の手続きのガイドライン」
・「F4 包装紙、包装用容器等」(検索時に必要な意匠分類の表示・記号)

 
参加者からのレポート

小笠原輝彦 (株式会社 デザインオフィス マゼンタ 代表取締役)

2月3日、権利保護委員会主催の特許庁の見学及びレクチャーに、参加させていただきました。
当日は15名程の少人数で、非常に中身の濃い内容でした。
前半は、主に企画調査係長の尾曲氏による、知財のあらまし、特にパッケージに着眼点をあてた意匠審査の実態、例示等をお話しいただきました。
日頃、生業にしている意匠が、法的にはどのように捉えられ、かつ、その権利関係が、どのように発生するかという、メカニズムが少しは理解できました。
少人数の特典なのか実際の審査官のいる奥まで通していただき、シュミレーションでしたが、コンピューターを操していただくという、貴重な体験も見学できました。
今後、グローバル化していく日本に於いて、ますます、知財の意識を高めていかなければならないと改めて認識するとても良い機会でした。

佐藤千春 2月9日参加

今回「意匠権の審査基準」について「あわよくば自分でも判断できるようになれれば」等と考え、特に注目していたのですが……
マニュアルに沿った審査と、モノの特徴を重視しながらの審査の両方を考えなければならない所で混乱しはじめてしまい、加えて「部分意匠」も考えなくてはいけないとなると
「この場合はOK」「この場合はNG」の違いが私にはとても難しく、狐につままれた感じで終えてしまった事が残念でした。
「似ているけど模倣ではない」なんてことを、どこかで聞いたことがありますが、見る人それぞれの印象で左右されてしまいそうな「模倣品であるか、そうでないか」「新規性があるか、そうでないか」を様々なカテゴリーがある中で、同じ基準で審査する。
そしてその審査基準を審査する人、模倣されたくない人、模倣したくない人、皆が共通理解できるようになるのは一筋縄ではいかないと感じました。
最後に、審査業務のデモンストレーションで驚いた事を。
私はてっきりモンタージュソフトのような類似した物を検索できるソフトを用いて1回以上は機械作業での篩いにかけるものだと想像していたのですが、そのような事はなく最初から目視の審査であった事に、とても驚きました。

鈴木直哉 (株式会社サムシング 代表取締役・プロデューサー)

私は過去に、いくつかのプロジェクトで特許事務所に依頼しての「意匠登録」に携わった経験はありましたが、自分自身で出願業務の全てをこなした訳ではありませんでしたので、まず申込みの段階で「初心者向け」か「出願経験者向け」かを悩みましたが、今回は初心者コースに応募させていただきました。

私は常日頃、デザイン等をクライアントへご提案するにあたり、商標調査やその登録業務について高い意識で制作した時のメリットと、それらの業務を怠った時のリスク等をしっかり伝えるようにしています。
どなたかメーカーと思われる方が、中小企業のクライアントはなかなかそこまでの予算がとれないため、どうしても出願登録までは至らないのが大半で、現実にはどうしてよいか戸惑われている発言をされていました。
実際、我社も同様の問題は多々あるのですが、私のようなレベルの者でも簡易調査は必ず行い、極力リスク回避に努めるようにしています。しかし、まだまだ業界全体がそういった意識がおせじにも高いと思えませんので、意識啓発も含めた意味でデザイン保護に対するレクチャーなどが、プロの方からも聞けると良いかなと思いました。
また、あまりよく「特許電子図書館」を知らない方もいらしたようですし、いきなりの容器とその意匠についてのデモンストレーションではなく、事前にデモンストレーションの詳細が確認できるようにすれば、更に参加者のセグメンテーションにも役立つのではと感じました。
ご存知のように一概にパッケージデザインと言いましても、グラフィックだけでなく、器の提案をされている会社もありますし、我社のようなグラフィックやキャラクターが中心の会社もありますので、「著作権」「実用新案」「意匠登録」等、事前に明確だと良いと思います。
もしかしたらこの辺りの内容は、中級編なのかもしれませんね。
いずれにせよ、とても有意義な見学会でしたので、我社は近々にデザイナーを全員連れ、再度見学に行きたいと思っております。(正直いつ行けるか分かりませんが。)
私の商業デザイン会社の今後の在り方に対する考えは、デザイナー一人ひとりが、携わる商品のプロモーターになることが必須と思っていますので、こういったプロとしての知識やプレゼンテーションに役立つものには積極的に取組んでいこうと思っています。が、やはり一番の目的としては、何よりもプロとしての意識や全体の士気が高まることこそが、大切と思っています。

フミ・ササダ (社団法人日本パッケージデザイン協会 理事長)

2月9日の特許庁見学会に参加させていただきました。
パッケージデザインのみならず、すべてのデザイン業務の中で昨今問題となっております知的財産権に関しましてのお話を直接特許庁の方々からうかがえる良い機会でした。
私自身は以前からCIやパッケージデザイン開発を通じて、文字や図形商標、形状の意匠、著作権や人格権等について常々弁理士から話を聞いておりましたので、ある程度の知識は持っていると自負しておりました。
実際に特許庁でさまざまな権利保護の対象や登録出願に関しての詳しい話をうかがい、今までの私の知識程度では物足りないということを痛感いたしました。
今回ご参加いただいた会員の方々は一同に知的財産権に関して大変熱心で、具体例をあげながら多数の質問をされていました。特に類似商標や意匠に関しては多くの質問が出たために予定の時間内ではおさまらない状況でした。
貴重な経験をさせていただきました特許庁見学会を企画してくださいました権利保護担当理事や委員の方々と、ご参加いただきましたJPDA会員の皆様に心から感謝したいと存じます。

 
「2部制の意匠課見学会を終えて」(委員長 丸山和子)

意匠制度・意匠登録申請に関して、初心者と経験者とに対応する形での説明会を開いて頂く様、特許庁意匠課にお願いし今回の2部構成で実現となりました。
今回のテキストがJPDA会員参加という条件を意識されて作成されたこともあり30分程の説明時間でも概略の理解として、解りやすく講義を受けられたというアンケート結果を頂きました。
ただ、講義項目のどれを取っても、概略だけでは終わらないものばかりですし、アンケート項目7番「意見等ご自由にお書きください」と、会後に出ました話を合わせますと「審査登録制度、審査のポイント、登録申請する際の留意点、効率的な検索方法」等々への疑問・質問がありましたことからも、意匠制度を具体的に学んで行く必要性を感じ、併せて、デザイン保護の各分野でのテーマをさまざまなスタイルで取り上げた勉強会も皆様と一緒に続けて行きたいという思いを新たにしました。これからもよろしくお願いいたします。
今回はJPDAの権利保護委員会がご案内いたしましたが、参加人数がある程度まとまれば、企業、事務所、フリ
ーランスの方達の集まり等で直接「意匠課見学会」を申し込むことが可能です。詳細は以下に、お問い合わせ、
ご相談ください。

<問い合わせ先>
特許庁 審査業務部 意匠課 企画調査班
担当:淺野、尾曲、山永
03-3581-1101(内線:2907)
 


活動報告:B
  D-8 デザイン保護研究会

第4回研究会 2010年1月27日 於:JIDA事務局
社団法人日本デザイン保護協会 日比野専務理事・事務局長をアドバイザーに迎えて以下の議題が検討された。

議題1)創作物マーク(仮)

引き続き検討課題として、「未登録デザイン成果物の保護表示の件」が話しあわれた。
27日現在で、サインデザイン協会・インダストリアルデザイン協会・パッケージデザイン協会から具体的なマークのデザイン案の提案がなされ、次回以後、提案されるデザイン案と合わせて検討して行く事とした。
マークと同時に表示する文言については、次回に各協会から提出とし、内容の整理をする。

議題2)“D-8ウェブサイト”の整備

現在、D-8のHPは更新されないままの状態にあるが、「D-8デザイン保護研究会」の緊急討議内容である議題1)も含め、“D-8ウェブサイト” 活用による創作者の権利保護訴求計画を進めるについて具体的に検討して行く事を確認した。


特許庁との第1回・意見交換会
 2010年2月15日 於:特許庁会議室
D-8側は7名の参加で、審査業務部意匠課担当官2名、財団法人知的財産研究所主任研究員1名とデザイナーの抱える問題と意見、現行意匠制度について考えて行かなければならない事などが話しあわれた。
 


  引き続きご意見、ご要望等は下記アドレスで受け付けています。
MAIL:info@jpda.or.jp