Vol.1 スーパー・スーパーマーケット

東京のGKグラフィックスからロサンゼルスのGKデザインインターナショナルへ出向となり、LA生活を始めてあっという間に数ヶ月が経ちました。ニューヨークには何度か出張で来たことはありましたが、西海岸は初めての体験です。頭のすぐ上にあるかのような大空が360°広がるロサンゼルスの風景に、広い広いアメリカを実感しています。この度、協会からの依頼によりLAの情報をお伝えすることになりました。LAで生活しながら私なりに感じたことを気軽にレポートしていこうと思っています。

こちらでの生活は、近所のスーパーマーケットやディスカウントストア通いから始まりました。こちらのスーパーはほとんど24時間営業。ただし9時も過ぎるとエントランスが一つとなり、他の入口はカートが積まれてブロックされ、薄暗い店内はなかなか怪しげな雰囲気となります。20ほどある通 路は、異常に高い棚に視界が遮られ、またどういう順番で並んでいるのかいまいち理解できず、目的のものを探すのは一苦 労です。車社会のLAでは運動不足になりがちですが、店の中は迷路のようにさんざん歩き回されます。

それにしてもバラエティ豊かな品揃えは、まるで食のテーマパークのよう。見ていて飽きることがありません。特に、シリアル、キャンディ、冷凍食品、ドリンク、グリーティングカード、キャンドルなどは一つの通路では収まり切らないほど。巨大な大量セットモノばかりを集めた"BIG BUY"というコーナーもあり、ポテトチップの袋のようなチョコボールパック、片手では持てそうにないマヨネーズの大瓶など、サイズのあまりの違いに感激し、思わず衝動買いしていまいそうになります。会員制ですが こうした大量モノの専門ストアもあり、カートンが並ぶ倉庫で買い物してる風で、これもまたとってもアメリカンな光景です。こうした大量モノをカートいっぱいに買い込んで車まで運んでいく人々をみると、ふとアメリカ人は新鮮さには無頓着なのでは、と思ってしまいます。そういえば、こちらの同僚にアメリカのスーパーで買った卵は 生で食べたらいけませんと言われましたっけ。それに日本人から見ると、店の大きさに比べ魚介類の品揃えが品祖なこと。それでも"SUSHI"はどのスーパーでも定番アイ テムです。

レジは日本とは違い、買ったものを自分でカートやバスケットから出してベルトコンベアーの上に並べ、前後の人のモノと混じらないようプラスチックのバーで仕切ります。置かれたモノを感知してベルトコンベアーが動き、店員の元へと送られ、店員は無雑作にスキャンしては隣の店員へ放り投げます。袋に詰めるのは店員がやってくれます。レジでクーポン券を延々と出し続けるおばさんの後に並んでしまったときなど は、一通り買ったものをカートから出して並べてしまっているので、運悪いと諦めなければなりません。こちらはクーポン券が異常に多く出回っていますし、徹底的に使う人が少なくありません。チラシに付いているだけでなく、"SAVING BOOK"というクーポン券が一冊の本に綴じられたものが郵便受けに入れられてきます。

見るのは楽しいアメリカのスーパーですが、味と量の違和感は如何ともしがたいものがあります。和食もメジャーですが、私の住んでいるところは日本人が比較的少ない区域で、スーパーに並ぶ和食アイテムといえば、豆腐、醤油、カップヌードル、スシぐらい。日本食レストランもいまいち怪しげなメニューが登場します。自分では環境に馴染みやすい体質と思っていましたが、うまいとかマズイとかではなく身体が受け付けないモノばかりで、最初の1週間でアメ食恐怖症になりました。結局、週に1〜 2回は車で20分程度のところにある日本人居住区に点在する日系スーパーへ出かけます。そこは買い物客も並んでいるモノもまるで日本のスーパーです。一人暮らしには嬉しい惣菜屋もあり、それなりの和食テーストに安心しまくる自分に、嬉しいやら情けないやら。身体は嘘をつけませんネ。