社団法人日本パッケージデザイン協会   E-mailによるお問い合わせ
  個人情報の取扱いについて
JPDAトッップページへ 著作権およびリンクについて


Vol.6 Pop-up Picture book −飛び出す絵本−

今回は少し趣向を変えて、私が気に入っている絵本について書いてみたいと思います。
それは普通の絵本ではなく、ページを開くと絵の一部が立体になるという、いわゆる「飛び出す絵本」なのです。この本の作者であるRobert Sabuda and Matthew Reinhartを知ったのは日本のTV番組でした。
これまで見たことも無いような迫力ある大胆な構成のページ作りと一枚の絵としてのこだわりに、すっかり魅了されてしまいました。これは是非手に入れなくてはと、番組が終わるとすぐにインターネットで検索して、通販で2冊発注してしまいました。
そのうちの1冊は発売日前の予約販売の申し込みだったので、配達されるのをまだかまだかと待つ日々が続きました。すでに届いた1冊を見るだけでは飽き足らず、大型書店に出かけて行ってはいろいろなPop-up Picture bookを見比べていました。それらの本は書店の中の児童書コーナーに置かれていることを知りました。小さな子供たちと並んでページをめくり、子供たちといっしょにその飛び出しぶりに感動するというシーンが続きました。 (今、思い出すと少し恥ずかしいですが・・・)



TV番組の中でも言っていたことなのですが、ページを開いて飛び出させることよりもその後に元どおりに収めることのほうが難しいのです。ゆっくりとそれぞれのパーツが折り畳まれていくように気をつけてページを閉じないと途中でパーツが絡んでしまいます。確かに書店に置いてあったサンプル品(あのまま売ってるのかな?)は戻らなくなって、折れたり破れたりしたものが多数ありました。
創造を超えて大胆に飛び出すページの本は、そのための複雑な構造をしているので、本自体の厚みが電話帳ほどのものもあります。だけど基本的に厚手の紙だけで出来ているということもあり、とても軽く作られています。
やはり、Pop-up Picture bookのポピュラーな題材は童話です。同じ作者による「不思議の国のアリス」なども“一見の価値有り!”の出来栄えです。そのダイナミックな見せ方には、おおいにデザインの参考になるヒントが秘められているようです!

私がこの作家のシリーズを気に入った理由のひとつは図鑑としての役割を持たせたことでいた。ディテールの正確さはともかく、3次元の効果をうまく使ってより分かりやすい図鑑に仕上がっていると思います。因みに「DINOSAURS」は実際にニューヨーク自然史博物館で子供用の教材として使われているそうです。



私の最近のお気に入りは何と言ってもスターウォーズを題材にした本です。この本の発売予定を知って以来、どの様な仕掛けや表現に仕上がってくるのか思いめぐらすことがとても楽しみになりました。
タイトルは「A POP UP GUIDE TO THE GALAXY」・・・なんともシャレていますよね。そして、ようやく手元に届いた日、わくわくしながらページを開くと・・・そこには、創造を超えた「飛び出す銀河」が待っていました。



クリーチャーもスターシップもディテールやスケール感はご愛嬌・・・スターウォーズファンでなくても、そんなことは気にならないくらい銀河のガイドを楽しめます。
そして、そして、そこには戦うジェダイとダースベーダーのライトセーバーが光っていました!!。



いつの日か皆さんがこの本に巡り合って、私と同じような感動を味わえることを密かに期待しています。 

ネットを見ていたら、新作やリミテッドエディションの予告がされていました。さて今度は何が飛び出して来るのでしょう・・・

Pop-up Picture book trivia
飛び出す絵本の原点は、16世紀のヨーロッパ。医学書として作られたそうです。
人体の構造や内臓の位置関係を説明するために立体的に表現する手法として考案されたものが始まりだそうです。なんと!もともとは図鑑だったのですね。

(2008年10月)