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APD台北2017および海外デザイン事情視察ツアー
テーマ[Touch―感動―]

視察日程:平成29年10月28日(土)~30日(月)
視察場所:台北
参加人数:30名

上海、台湾、日本、韓国の四つのパッケージ団体からなるアジアパッケージデザイン界の一大イベントへと発展したAPD(Asia Package Design Conference)は今年15回目をむかえTPDA(Taiwan Package Design Association)ホストのもと台北にて開催されました。

◎28日:渡航・APD 準備 

羽田から台北の松山空港に到着するとTPDAメンバーによる心温まるお出迎え。再会を喜ぶのも束の間、専用バスで会場へ急ぎました。会場に着くと各自でAPD賞の応募作品の展示に取組み。普段目にすることが少ない台湾、韓国、上海の作品は、色使いや大胆なレイアウト、あっと驚くアイデアなどが盛りだくさんでした。やはり現物を見ることは、パッケージデザインを生業とする私たちにとって一番のご馳走です。展示を終えた後は翌日の懇親パーティーでの出し物に向け、白熱した練習。理事長他代表者は、APD賞審査、会議、会食へと動き、各団体代表者たちと交流を深めました。
代表者会議では、次回ホストのJPDAより次の開催をJPDA60周年に併せて2020年秋開催を提案。APDは2年毎の開催が原則でしたが、JPDA の意向を汲んでいただき2020年開催が決定しました。

◎29日:APD 会議

会議は現地TV 取材も入る過密スケジュール。80年前に建設された煙草工場跡地をリノベーションし、文化創造の発信地として生まれ変わった「松山文創園区」で開催されました。会場は、様々なデザイン関連団体が集まり、デザインミュージアムやギャラリー、台湾アートやデザイン雑貨から世界中のデザイン本を扱う誠品生活もあり、デザイン集積地として台北市民に愛され、人気の観光スポットにもなっています。
会議はAPDが開く未来をイメージして、TPDAオーウェン会長が銅鑼を鳴らしてスタートしました。
今回のAPDにはThai PDA(タイパッケージデザイン協会)ソムチャナ会長が初参加。最初の講演は台湾紹介を兼ねたTPDAのプレゼンテーションから。台湾各地と産物、そのパッケージ紹介を見るうちに、台湾を少し理解できたような気がする意義深い内容でした。その後、オーストラリアのゲストスピーカー、タイ含め7つの講演はどれも素晴らしい示唆に満ちていて、私たちの仕事に大いに影響を与えてくれました。日本の講演はJPDA副理事長、伊藤透氏による日本のお土産パッケージ。お伊勢参りからお土産の歴史をひも解く話は、旅をした土地や産物を家族や友人と共有したいというお土産への思いが込められている、その思いを現わすためにデザインされてきたお土産パッケージの話は学びに満ちた講演でした。
APD4地域代表とタイの各代表者によるフォーラムでは持続可能なパッケージや経済活動におけるパッケージの影響などが話し合われ、各地の課題はアジア全体の共有課題であることを確認しました。APD賞の授賞式が行なわれ受賞者の皆さんの誇らしげなお顔が素敵でした。
最後にAPDフラッグがTPDAオーウェン会長から次のホストであるJPDA 加藤理事長へ手渡され、APD 台北は成功を収め無事に閉幕となりました。
それぞれの地域が持つパッケージデザインのトレンドや課題などが見える講演が多く、全てを聴くことで、国境、言語、文化や流行が複雑に行き交うアジアデザインの未来が見えてくる、そんな貴重な一日となりました。

会場を移して懇親ディナーは台湾文化のパフォーマンスで始まりました。 今回は今までのAPDの歴史に感謝するということで、APD貢献賞を各団体から選出することとなり、JPDAはAPD創設者でありJPDA元理事長の金子修也氏に受賞いただきました。お互いを認めあい、向き合い続ける事が大切だと、金子さんからお話いただき、APDから生まれた数々の交流も金子さんの発想力と熱意あってこそだと胸が熱くなりました。それぞれのテーブルに各地の参加者が入り交じり、交流を深めました。
少しの英語とAPD 本に掲載されたパッケージを指差すうちに、共に肩を抱き合い写真を撮りあう仲に。パッケージデザインという共通言語があればこそです。
オーウェン会長をはじめTPDAの皆様の心温まるホストと、学びと気付きが詰まった素晴らしいAPD運営に、心からの感謝の気持ちでいっぱいです。本当にお疲れさまでございました。

◎30日:台北デザイン視察

■Memes:キャラクターを駆使したコミュニケーション作りに長けた会社で、様々な販促品を作れる工場も自社保有。オリジナルキャラクターでLCCと契約を結んだり、台湾のスーパーの販促企画を一手に引き受けていたり。デザインもブランディングも、と急成長している会社でした。

■epackage:携帯置きや野球ゲームなど、紙で趣向を凝らした商品を作っている会社。使い勝手を見事な仕掛けに昇華させた商品を社長自らマジックショーのように披露いただき、驚きと笑いに包まれる視察となりました。

■好氏品牌研究室:表参道の裏道にでもありそうな素敵なカフェを併設されているデザイン会社。指向性が高いデザインは台湾でも中国でも人気を博しており今ではグローバルブランドの依頼も多く、ポテンシャルの高さとカフェの素晴らしさに感嘆の声が多く上がっていました。

■象藝創意:TPDA会長のオーウェン氏率いるデザイン会社。ブランディングから広告、パッケージなど様々なクリエイティブを手掛けており、台湾のみならず中国の仕事も多く沖縄や日本企業の仕事もあり多方面で活躍中です。

他国地域の参加者との交流はもちろん、日本の中でもデザイン会社、メーカー、管理職同士など、それぞれの共通項から交流する姿も多く見受けました。全ての交流がそれぞれの成長には貴重な機会となります。海外視察は参加する全員で作る国際交流の場。視察の成功は参加者皆様のご協力の賜物です。本当にお世話になりました。 (国際交流理事 森 孝幹)

担当委員会:国際交流委員会
担当理事:江藤正典、永田麻美、藤田隆、森孝幹
担当委員:小倉良子、五木田涼子、山口隼人

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