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Vol.81 「知財トラブルを未然に防ぐために」

2016年77日に今年度第1回目の知財セミナーを開催しました。今回は、これまでの知的財産権の基本的な法律の知識の習得に留まらず、知財に関係するトラブル回避に役立つ知識をお届けしたいと企画したものです。特に、業務経験年数の浅い若い方々に知財意識を身近なものとして受け止めてもらえるよう〈知財初心者にも解りやすく〉と講師にお願いしました。
身近な事例で展開される解説はとても新鮮で、しかも内容の濃いものであり、アンケートからは参加者の91%から解りやすかったとの回答をいただきました。参加者の経験年数の割合は、5年未満53%51016%、10年以上31%であることからも新人にもベテランにも満足していただけたセミナーであったと思います。

当日の講義では、本レポートでもVol.76「パッケージデザイン保護に新風!-新しい商標-」Vol.77「パッケージデザイン保護・意匠権と立体商標の戦略的活用法」、として寄稿いただきました松井宏記弁理士を講師にお迎えし、知的財産法の中でデザインに関係の深い【意匠法】と【商標法】を中心に不正競争防止法での対応も加え、問題と対処方法の具体的な解説を受けることができました。

また今回のセミナーに対して、DIC株式会社様に会場のご提供と、準備から当日までの細かなサポートをいただけましたことに感謝いたします。

(2016年7月28日 編集・文責:デザイン保護委員会 委員長 丸山和子)

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 情報発信&活動報告

知財トラブルを未然に防ぐために「事例から学ぶ!役立つ知財保護」

2016年77JPDAデザイン保護委員会セミナー

JPDAデザイン保護委員会2016年第1回知財セミナーは、新人クリエーター必修として、これから育っていく若手デザイナーのために、デザイン業務の中で侵害などのデザイントラブルを起こさないために知っておくべき知財の知識を学ぶ勉強会を開催しました。
35度を超える猛暑日にもかかわらず、受付開始から次々と席が埋まっていき、遅刻者もなく定刻にセミナーを開始でき、委員会一同まず、ホッとしました。続く講義では事例で掘り下げた具体的な説明が続き、現場のデザイナーに身近で興味深い内容となりましたことは、講義後の質疑応答での参加者の元気な反応からも受け止めることができました。

会場風景(質疑応答)(撮影:デザイン保護委員会 委員 山口哲雄/他の会場写真も同様)

■セミナー実施概要
日   程: 7月7日(木)  18:00受付開始 18:30開講 20:30終了
講   師: 松井宏記弁理士 レクシア特許法律事務所 代表パートナー
会   場: DIC株式会社 本社2F 大会議室  (東京都中央区日本橋 3-7-20  
参加者: 58名(会員及び一般45名、招待者1名、デザイン保護委員10名及び関係者2名)

会場案内パネル

■今回のセミナーについて
JPDAデザイン保護委員会担当理事 小川亮

1つの企業から、複数のデザイナーの方が参加されていたのが印象的でした。デザインの仕事に携わるにあたり、1度は学んでおくことが必須の内容だと感じました。
通常、こういったセミナーは1人数万円しますので、大変お得感があったのではないでしょうか。今後も知財意識の高まりとともに参加される方が増えていくことを期待しています。
講師の松井先生の事例を踏まえたお話も非常にわかりやすく、アンケート結果を見ても91.1%の方が理解できたと答えてくださいました。

■進行・司会を担当して
JPDAデザイン保護委員会委員 徳岡健

法律用語が多く難しい話になってしまいがちな知的財産についてですが、今回のセミナーは解りやすい身近なパッケージデザインにフォーカスした事例が多く、松井先生のお話もテンポ良くあっという間の終了でした。
JPDAの会員の方々は元々デザイン保護や知的財産についての関心が高くデザイン保護委員会主催のセミナーもすぐに定員になってしまいますが、今回のセミナーの最後の質疑応答の内容を聞いていても、皆さん熱気と意識の高さがひしひしと伝わってくるものでした。

■アンケート集計報告(回答対象者:会員及び一般45名→回答者数:45名)

【業種】デザイン会社16名、メーカー16名、コンバーター・広告代理店5名、その他(出版業、印刷、フリーデザイナー)4名、無回答4名、計45

【職能】※⑥その他は(プロデューサー)

【講義内容】

【知りたい知財】

【経験】
2年未満11名、2513名、5107名、10年以上14名、計45

【講義時間の長さ】
長すぎた2名、ちょうどいい42名、短すぎた0名、無回答1名、計45

■講義概要会場風景(テーマタイトルと松井講師)

【デザインと関係の深い知財法】
 -パッケージデザインはデザインのジャンルでは何処にはいるのか-
知的財産法の全体を押さえながら、特に関係性の高い意匠権、商標権についてを、また補足として不正競争防止法による、デザインの権利保護とトラブル事例が話されました。

会場風景(日本意匠制度の特徴)

会場風景(関連意匠)

【意匠法について】
<日本意匠制度の特徴>
<意匠出願から権利発生まで>の基礎的な体系
・<戦略的な権利の取り方>登録出願する場合の実際の登録事例
・<関連意匠の重要性>権利の範囲を広くする手段
<部分意匠についてアイデアの保護>概念的なものを権利とする方法

会場風景(商標)

【商標法について】
<商標登録の要件>
<商標権の取得の手順>
<デザインとブランドのリンク>
<なぜ商標登録するのか>
<他社が商標登録するリスク>
<立体商標の効果的な権利の取り方>

会場風景(くまモン/商標権・PRキャラクター)

会場風景(商標権侵害事例)

【不正競争防止法】
意匠権、商標権での保護ができない場合でも、不正競争防止法により、差止や損害賠償ができた事例として、「iMac事件(東京地裁平成11920日)」、「ミルク紅茶事件(大阪地裁平成9130日)」、「黒烏龍茶事件(東京地裁平成201226日)」、「東京べったら漬け事件(東京地裁平成201226日)」の紹介がありました。

【外国の話】
最期に、中国の主な商標権紛争と韓国と意匠権侵害訴訟例が紹介され、1時間半の講義はあっという間という感覚で終了しました。
引き続き、参加者から身近な質問が次々寄せられましたが、30分間の予定した時間で区切りをつけさせていただき閉会となりました。

(以上)


委員会ヒトコト通信

11月14日「登録公報の調査・検索を体験して学ぶ」セミナーについて

デザイン保護委員会では、J-Plat Pat(特許情報プラットフォーム)を使って、登録公報の調査・検索を、実際に体験して学ぶセミナーを下記のように実施します。

       -記-
日程:11月14日(月) 18:3020:30
会場:DIC株式会社 本社2F 大会議室 (東京都中央区日本橋 3-7-20 
※詳細が決まり次第、改めてのご案内となりますが、日程を予定していただけますと幸いです。

引き続きご意見、ご要望等は下記アドレスで受け付けています。
MAIL:info@jpda.or.jp

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