アカデミーボックス

JPDA学生賞2025

ワークショップ -4〈穴吹デザイン専門学校〉

2025.5.20 JPDA学生コンペ委員

5月20日(火)、広島県の穴吹デザイン専門学校にて、デザインを学ぶ56名の学生を対象に3時間のワークショップを行いました。
教室前のホワイトボードには手書きのメッセージを添えたポスターで、我々講師陣を歓迎してくださいました。

穴吹デザイン専門学校は、一昨年のJPDA学生賞の大賞、昨年の審査員賞受賞者を2名輩出しており、JPDA学生賞に大変力を入れて取り組んでいただいている学校です。

開始前や休憩時間には、講師が持参した実際の商品を囲んで学生の皆さんとの自由な交流が行われました。制作のコツや裏話といった、普段なかなか聞くことのできない話題で会話が弾み、空気が温まっていきます。後方の机には、JPDA学生賞のための授業で過去制作された精度の高いモック作品がずらり。講師からも質問をさせていただくなど活発なやりとりが繰り広げられました。

そしてワークショップスタートです。まずはじめに学生賞の概要説明を行いましたが、学生の皆さんはすでに内容をご理解いただいている様子で、日頃から先生方のご指導が浸透していることを感じました。
その後は講師陣の紹介、過去の受賞作品を写真と共に紹介しながら、コンペ応募におけるポイントをお伝えしました。こうすることで、受賞の評価ポイントや、過去受賞作品と類似しない独自性のある応募へと繋がり、皆さんの受賞に向けたサポートとなることを目指します。

説明の後は、いよいよワークの開始です。今年のテーマは「FUN」。マンダラートというチャートを使い、まずはどんどんFUNから連想されることばを書き出していきます。イメージを膨らませるために連想ゲームのように発想を広げていくことで、面白いデザインが生まれやすくなります。非常に短時間の中での作業ですが、皆さんスムーズにキーワード出しが出来ている方が多かった印象です。
キーワードが出揃ったあとは、そこからいくつかピックアップし、アイデアの核となるストーリーを作り上げていきます。商品パッケージやターゲットやシーンが、少しずつ形となり姿を現していきます。

その後、1チーム4〜5名のグループになり、先程各自で考えたストーリーを共有・意見交換しあい、ブラッシュアップしていきます。発表していただく作品は1グループで1つのため、アイデアをまとめる作業に苦戦しているグループには、講師陣が各テーブルを周りアドバイスしていきます。うまくまとまりきらずに悩んでいるグループもありましたが、最後まで諦めることなく皆の意見を取り入れながら、1つのアイデアへとまとめ上げようと粘り強く取り組む姿勢がとても印象的でした。

まとまったアイデアは、最後のプレゼンテーションへ向けスケッチしていきます。ここまでに時間を費やしたグループも多く、スケッチが時間内に完成するのか少し不安もありましたが、それはまったくの杞憂でした。皆さんのラストスパートの集中力は目を見張るものがあり、次々と描き上げていく姿に圧倒されました。しっかりとストーリーを練り込んでいたからこそ、迷いもなく一貫したアイデアで、完成まで一気に駆け抜けられたのではないでしょうか。

そしていよいよ、各グループごとでのプレゼンテーションと講評です。我々講師陣には思いつかないような、柔軟でユニークなアイデア、魅力を引き出すネーミング、すぐにでも実現しそうな完成度、そしてこちらの質問にも熱意を持って補足説明してくれる姿勢など、学生の皆さんの情熱と創造力を強く感じさせるものでした。

終了後は、みんなで記念撮影。学生の皆さんが元気で仲が良く、活気あふれる雰囲気の中でワークショップに取り組んでいる様子がとても印象的でした。ぜひ今年度も学生賞で皆さんの素敵な作品に出会えることを、コンペ委員一同楽しみにしております。穴吹デザイン専門学校の皆さま、ご協力ありがとうございました!

(JPDAメンバー 三原・松尾・福田)

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