JPDA学生賞2025
ワークショップ -5〈安田女子大学〉
2025.5.20 JPDA学生コンペ委員
5月20日(火)、広島県の安田女子大学にて、33名の学生の皆さんを対象に1時間半のワークショップを行いました。
広大な敷地と手入れの行き届いた開放感あふれる美しい校内に、講師陣からは思わず感嘆の声が上がります。会場となったのは「ものづくりセンター」。ここにはレーザーカッターや布用プリンターなど、多彩な制作機材が揃っており、アイデアをすぐに形にできる環境が整っています。
また教室内には、他のコンペ作品や過去の受賞作が数多く展示されており、学生同士が互いに刺激を受けながら学べるのも、この学校の大きな魅力だと感じました。
まずはじめに、学生賞の概要説明を行い、講師陣の紹介や過去の受賞作品を評価ポイントとともに解説しました。安田女子大学は、2023年、2024年と連続でJPDA学生賞で企業賞を受賞した学生を輩出しています。今年のワークショップにもその学生が参加してくださったことから、その経験を伺うべくインタビューを実施しました。
受賞後の企業研修や、そこでの交流の様子を自身の気持ちを交えて語ってくださり、ラストは参加学生の皆さんを鼓舞するようなメッセージで締めくくってくれました。こうした受賞者のリアルな声は、私たち講師陣にとって今後の大きな励みになるだけでなく、受講者の皆さんにとっても応募へのモチベーションを高める貴重な機会となったのではないでしょうか。
参加者の皆さんの表情にも一層やる気がみなぎり、その後はいよいよワークのスタート!
まずはじめに、今年のテーマである「FUN」の説明をして、マンダラートを用いたキーワード出しから行いました。1ブロック1分という短い時間の中で8マスを埋める作業に、皆さん次々と書き進めていきます。
アイデアの源泉となるキーワードが出揃ったら、その中から数個をピックアップし組み合わせ、アイデアの核となるストーリーの組み立てです。
夕方からのワークショップにもかかわらず、皆さん疲れを見せずに集中して笑顔で取り組む姿から、デザインを心から楽しむ気持ちが伝わってきました。
その後1チーム4〜5名のグループを組み、先程考えたストーリーを共有。文字で描いたストーリーに合わせてイラストも描き進めながら、アイデアを深めていきます。他者の発想と掛け合わせたり、さらに研ぎ澄ませたりと、グループワークならではの化学反応を楽しみながら、各チームブラッシュアップし1つのアイデアへとまとめ上げていきます。進行も非常にスムーズで、この段階ですでに発表用のスケッチに着手するチームも見られました。
まとまったアイデアは、最後のプレゼンテーションに向けてカラーペンも用いながら仕上げていきます。パッケージデザインをイラストで描き起こすだけでなく、コンセプトを添えたり考案したネーミングをロゴタイプに落とし込んだりと、数枚の用紙を効果的に使いながら、情報が一目で伝わる見やすい構成に仕上げている様子に感心しました。
そして、各グループによるプレゼンテーションと講評です。「FUN」を体現するようなワクワクするアイデアと表現に、会場は笑顔に包まれ、終始和やかな雰囲気に。また講師陣からは、さらに完成度を高め、応募作品として仕上げていくためのアドバイスも寄せられました。
最後の時間で、講師陣の持参したパッケージを自由に見ていただきました。
ワークショップで得た経験は、学生賞への応募に役立つヒントになるのはもちろんのこと、たとえ全員がプロの道に進まなくても、これからさまざまな場面で活かせる大切な学びになったのではないかと思います。今日の取り組みを通して感じていただいた思いや姿勢を、これから先それぞれの道で大切にしていってくれたら嬉しいです。
短い時間でしたが、皆さんの集中力とデザインに真摯に向き合う姿に心を打たれ、講師陣にとっても充実した時間となりました。今年も学生賞の応募を心待ちにしております!安田女子大学の皆さま、ご協力ありがとうございました!
(JPDAメンバー 三原・松尾・福田)